診療の概要
- 確認した状態
- 既存修復物と損傷した組織を除去した後、2本の奥歯の残存歯質を確認しました。
- 治療方針
- 保存できる歯質を維持しながら直接修復を行いました。
- 実施した治療
- ラバーダムで隔離し、失われた形をレジンで段階的に回復しました。
- 治療後の確認
- 修復した形、隣の歯とのつながり、歯間接触、全体の噛み合わせを確認しました。
損傷部を除去した後の状態
既存修復物の下の状態は、見た目だけでは正確に判断しにくいものです。修復物と損傷した組織を除去し、残った歯の量と形を確認して初めて、実際の治療範囲を決められます。
今回は2本の奥歯の咬合面の一部が失われていましたが、写真で確認できる残存歯質を基準に直接修復を行いました。
治療前に重視したこと
奥歯の治療範囲は、損傷の大きさだけで決めません。残った歯が修復物を支えられるか、歯間接触と噛む機能を回復できるか、治療後に自分で清掃できる形かも確認します。
損傷が広い場合や、深い亀裂・歯髄の問題が疑われる場合には、間接修復、クラウン、根管治療などが必要なことがあります。一方、直接修復が可能な条件では、不必要に範囲を広げず、残った歯を維持する方法を検討できます。
レジンビルドアップを選んだ理由
今回は損傷部を処置し、保存できる歯を維持しながらレジンビルドアップで形を回復しました。レジンビルドアップは空間を埋めるだけでなく、残った歯を基準に咬合面と歯間接触を段階的に作り直す治療です。
すべての損傷した奥歯に同じ方法を適用できるわけではありません。損傷の範囲、亀裂、歯髄の状態、噛み合わせを総合して決めます。
ラバーダム隔離と治療過程
レジンは歯に接着する材料なので、治療中に唾液と湿気を安定して遮断することが大切です。今回はラバーダムで隔離し、2本の奥歯の形を段階的に回復しました。
治療後に確認したこと
治療後は修復部の形だけでなく、周囲の歯との関係、歯間接触、咬合面の高さ、全体の噛み合わせも確認します。
全体の口腔内写真では、治療部位だけでなく、左右の奥歯が歯列全体の中でどう噛み合うかを確認しました。
治療後のメンテナンス
レジンビルドアップした歯にも、噛む力がかかり続けます。定期検診では修復物の摩耗・破折、歯とレジンの境界、歯間への食片圧入、噛み合わせの変化を確認します。
歯ぎしり・食いしばり、硬い物をよく噛む習慣がある場合には、修復物にかかる力も確認します。特定の歯が先に当たる場合や不快感が続く場合は、定期検診を待たずに確認することをお勧めします。
当院での診療について
治療範囲を決める前に、残った歯を確認しました。
既存修復物と損傷組織を処置し、保存できる歯質を確認してから、必要な部分をレジンで修復しました。
天然歯の保存は、単に治療範囲を小さくすることではありません。現在の状態で直接修復が適切か、長期的に管理できるかを合わせて判断します。
詳しく見る
治療選択の基準 · バイオミメティックレジン治療
材料の説明 · レジン治療で繊維補強を行う理由
※ 患者様の同意を得て、個人情報が明らかにならないように作成した実際の診療記録です。
※ 同じ状態でも、損傷範囲、亀裂、歯髄の状態、噛み合わせによって治療方法・期間・結果は異なります。
※ この診療記録は一般的な医療情報の提供を目的とし、個別の診断や治療に代わるものではありません。
